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第25話 学習計画と問題意識(六一学者の千字一話)

吉澤正先生御逝去に寄せて

六一学者の千字一話  六一学者 (吉澤 正氏)
六一学者 - 吉澤 正氏
(第10回JUSEパッケージ活用事例シンポジウムにて)


最近の大学では,先生はシラバス(講義計画)を書いて,学生に事前に配布している.そのシラバスも,授業の目的・概要,成績のつけ方のほか,各回の授業ごとに簡単な概要を書くことが多くなっている.

そこで,六一学者は,先生に授業計画を立てさせるなら,学生は学習計画を立てるべきではないかと考え,早速いくつかの授業で最初の宿題にしてみた.とはいうものの,学習計画では何を計画したらよいのであろうか.最初は,先生もよくわからなかったので,学生はみんなきょとんとしていた.

だいたい,学生が,シラバスをほとんど読んでいない大学もある.そもそもシラバスという言葉をしらない.某大学では,講義概要として分厚い資料を,学生便覧などと一緒に配っているが,重すぎて最初の授業に持参する学生は少ないし,中身をほとんど見ていない.これでは,学習計画どころではなさそうだ.

そこで,六一学者は,次のような「学習計画ガイドライン」を試作してみた.学習計画を作らせる意図は,受講者に講義内容に関連する課題や問題を自ら設定して,その分野での問題意識を持ってもらうことにある.

六一学者は,これまで社会人大学院で教えていたが,社会人はその経験から問題意識があり,自分の問題や課題に授業内容を適用したらどうなるか,問題解決に利用できないかといつも考えて授業に参加あるいは参画していた.学部学生は,社会人のような問題意識はないが,せめて,自分の好きなことや関心のある分野,これから関心を持ちたい分野を想定して,授業内容との関係を考え,授業で出される課題や宿題を考えてもらいたい.

学生がどのような学習計画を立てたかは次回に紹介するが,今回は,ガイドラインをみて,皆さんならどういう計画を立てるか考えてみてください.シラバスの一例を載せておく.

シラバスの一例


六一学者は,停年退官で大学を移りました.千字一話を再開しますので,よろしく.)


(2003年7月29日掲載

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