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得られた回帰分析結果の利用方法は?(よくあるご質問)

Q. 残差の検討をおこなって得られた回帰分析結果は,その後どのように利用したらよいのでしょうか?

A.

残差の検討は,よりよい回帰分析を得るためのものといってよいでしょう.

得られた回帰分析結果の利用方法には,様々なバリエーションがあります.その中で典型的な使用方法が予測,変動要因解析,制御です.以下,それぞれの例とともに回帰分析結果の応用方法を紹介します.

予測
ある工程では,製品Aに金メッキ処理を施している.この膜厚の測定は,X線を用いた特殊な装置を用いるため手間がかかる.そこで,他の変数から膜厚を予測したい.
この場合には,得られた回帰式に,説明変数の水準を代入し予測を行う事になる.予測の場合に問題になるのは,通常,どの程度予測が正確であるか(外れはどのくらいであるか)ですので,残差標準偏差にも着目するとよい.
変動要因解析
ある工程では,製品Aに金メッキ処理を施している.この膜厚のばらつきに影響を与える変数がどれであるのかを知りたい.
ただし,電気メッキの原理,そして工程の状況より,X1 :メッキ浴への通電時間(sec), X2:同一メッキ浴での処理個数, X3: 溶液中の金濃度(指数)を説明変数として取り上げる.この場合,寄与率は,説明変数の変動を除去した場合に目的変数の変動が何割減少できるのか,一応の目処を与えてくれる.
制御
ある工程では,製品Aに金メッキ処理を施している.メッキ膜厚Yを4.0 (μm)にするX1 :メッキ浴への通電時間(sec)を求めたい.
ただし,X2:同一メッキ浴での処理個数は客先からの要求により異なり,それぞれの個数に応じて通電時間を設定したい.この場合には,YのX1,X2に対する回帰式を求め,X2には処理個数を,Yに4.0 (μm)を代入し,X1について解くことが考えられる.

変動要因解析,制御の場合は,目的変数と説明変数間の因果関係の存在が前提となります.また,変動要因解析において『変数Aと変数Bの何れかもしくは両方が怪しい』というレベルの結論ならば 説明変数間に相関がある程度あって―例えば,相関係数の絶対値が0.3程度―も良いでしょう.しかし『この変数の変動が目的変数の変動に影響を与えている』という強い結論をだす,あるいは,制御の場合には,説明変数間の相関がはほとんどない事が必要でしょう.

更新日2011年11月15日
FAQ番号70016
カテゴリー手法・操作編(回帰分析・多変量解析) この手法の解説ページへ
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