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重回帰分析における分散分析表は意味がない?(よくあるご質問)

Q. 重回帰分析における分散分析表は意味がないという意見を聞いたのですが,本当ですか?

A.

回帰分析をする目的によって,分散分析表の吟味に意味が十分にある場合と,意味がない場合の両パターンがあります.

まず,分散分析表を吟味する事に意味がある例を説明します.ある工程では製品Aに金メッキ処理を施しています.メッキの原理より,X1:メッキ浴への電流,X2: 溶液中の金濃度が大きくばらつくと,メッキ膜厚がばらつくので,この工程ではX1, X2のバラツキには気を遣っているとします.これらの変数の管理がうまく行っているかどうかを吟味するために,メッキ膜厚を目的変数,X1, X2を説明変数として回帰分析を行うとします.この場合,もし,分散分析表において,回帰による変動が有意であれば,X1, X2何れか,もしくは両方の管理がうまく行っていないことになります.このような場合には,分散分析表を吟味する事に意味があるといえます.

分散分析表を吟味する事にあまり意味がない例としては,予測問題があげられます.例えば,メッキ膜厚の精密測定が困難なので,他の代用的な方法を検討する場合,目的変数に精密測定値を,説明変数に代用的な測定値を用います.この時,代用的な方法の予測誤差が大きいのであれば,代用方法が使い物になりません.予測誤差が大きいと言う事は,分散分析表で有意にならないという事です.(変数選択の段階では,その説明変数の分散比は十分に大きくならないはずです.)言い方を変えれば,分散分析表で有意にならないような代用方法では,予測には使えないのです.つまり,予測の状況では,有意になることが当たり前であるので,あえて分散分析表を吟味する意味がないと言えます.

更新日2011年11月15日
FAQ番号70018
カテゴリー手法・操作編(回帰分析・多変量解析) この手法の解説ページへ
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